私の最高の分割キーボード ― Keychron Q11 Ultra 8K

左右分割のKeychron Q11が、Q11 Ultra 8Kで無線になりました。初めてのメカニカルキーボードとして3〜4か月使った感想です。姿勢と疲れ方が変わり、カスタムキーとFnで出てくるテンキーが手放せなくなりました。デメリットは、Bを右手で打てないことだけです。

目次
  1. 調べても、なかなか情報が手に入らなかった
  2. Q11は前からあった。ただし有線だった
  3. スペック
  4. 初めてのメカニカルキーボード
  5. 姿勢が変わって、圧倒的に疲れなくなった
  6. カスタムキーの存在
  7. 設定はキーボード本体に保存される
  8. テンキーを、擬似的に使う
  9. ただ、やりたかったけどできなかったこともある
  10. 唯一のデメリットは、Bを右手で打てないこと
  11. 値段は、決して高すぎない
  12. まぁ、気分転換にHHKBを触ることもある
  13. テンキーが必要な私には、理想の1台

Keychron Q11 Ultra 8K。これが、私の最高のキーボードです。

使い始めて3〜4か月になります。毎日これで仕事をしていて、いまだに「いい買い物をした」と思っています。

ただ、ひとつだけ腑に落ちないことがあります。

なぜこんなに話題になっていないのかが、わかりません。

調べても、なかなか情報が手に入らなかった

買う前に、けっこう調べました。

出てくるのは、発売を伝えるニュースと、海外のレビューを紹介する記事がほとんど。私が読みたかったのは実際に毎日使っている人の、日本語の感想だったのですが、それがなかなか見つかりませんでした。

日本語配列がないからなのか、値段なのか。理由はわかりません。

わからないまま買って、数か月使いました。なので、当時の私が読みたかったものを自分で書いておきます。

Q11は前からあった。ただし有線だった

Q11というキーボード自体は、前から存在していました。左右が完全に分かれる、Keychronの分割キーボードです。

ただし、有線でした。PCとケーブルでつなぎ、さらに左右の間もケーブルでつなぐ必要があります。

今回発売されたQ11 Ultra 8Kで、これが無線接続に対応しました。左右の間は2.4GHzの無線でつながり、PCとも無線でつながります。

旧Q11は有線左右に分かれたキーボードの間がケーブルでつながり、片側からPCへもケーブルが伸びている。ケーブルは合わせて2本。旧 Q11(有線)PCと有線左右の間もケーブルケーブルが2本Q11 Ultra 8K は無線左右に分かれたキーボードの間は電波でつながり、PCとも電波でつながっている。ふだんはケーブルが要らない。Q11 Ultra 8K(無線)PCと無線左右の間も無線(2.4GHz)ふだんはケーブルなし
分割キーボードとしての形は同じ。変わったのは、つなぐ線がなくなったこと

分割キーボードは、左右を動かしながら自分に合う位置や角度を探すものです。そのたびにケーブルが引っかかるかどうかは、そのまま使い勝手に響きます。REALFORCE RS1の記事でも書きましたが、私にとって無線かどうかは大きなポイントでした。

スペック

公式サイトに載っている内容をまとめます。

項目 内容
商品ページの公開 2026年5月8日
配列 75%・左右分割(英語配列のみ)
接続 2.4GHz無線 / Bluetooth 5.3 / USB Type-C有線
左右の接続 2.4GHz無線(ケーブル不要)
ポーリングレート 8000Hz(有線・2.4GHz) / 125Hz(Bluetooth)
バッテリー 4000mAh、最長160時間(8K・2.4GHz・バックライトオフ時)
ボディ CNC削り出しのアルミ
重さ 1724g ± 10g
スイッチ Keychron Silk POM(赤軸 / 茶軸 / バナナ軸)、ホットスワップ対応
キーキャップ KSAプロファイル、ダブルショットPBT
カスタマイズ ZMKファームウェア、Keychron Launcher(ブラウザで動く)
そのほか ノブ(左右に1つずつ)、マクロキー(M1〜M5)

名前の「8K」は、ポーリングレートが8000Hzという意味です。1秒間に8000回、キーの状態をPCに伝えます。主にゲーム向けの数字です。

Bluetoothは3台まで切り替えられます。

補足

価格と在庫は、2026年10月12日に確認した内容です。日本の公式ストアの掲載価格は税込47,271円、米国の公式サイトでは239.99ドルでした。確認した時点では、日本の公式ストアは在庫切れの表示になっていました。買うときは、最新の情報を確認してください。

初めてのメカニカルキーボード

実は、メカニカルキーボードはこれまで買ったことがありませんでした。

手元にあるHHKB Type-Sは、静電容量無接点という別の方式です。なので、メカニカルはこれが1台目になります。

初めての1台を選ぶとき、こう考えました。

Keychronの最上級であれば、文句なしの打鍵感であるだろう。

Q11 Ultra 8Kは、Keychronの上位にあたるQシリーズの中でも、フラッグシップとして出ているモデルです。いちばん上を選んでおけば間違いないだろう、という判断です。

スイッチは茶軸(Keychron Silk POM Brown)にしました。

結果、その読みは外れていませんでした。打鍵感に文句はありません。

ポイント

スイッチはホットスワップ対応なので、あとから自分で差し替えられます。最初に選んだ軸が合わなくても、キーボードごと買い直す必要はありません。

姿勢が変わって、圧倒的に疲れなくなった

いちばん大きかったのは、ここです。

  • 肩こりが軽くなった — そもそもキーボードを探し始めた理由がこれでした
  • 胸が開いて、姿勢が良くなった
  • 呼吸が深くなった
  • 手首と前腕が楽になった
  • 夕方の疲れ方が違う — 1日打っても、圧倒的に疲労を感じない

理由は単純で、キーボードを肩幅に置けるからだと理解しています。

一体型キーボードを真上から見た姿勢体の正面に1枚のキーボードがあり、両腕がひじから内側に折れて中央に寄っている。肩が前に巻く形になる。一体型キーボード腕を内側に寄せる肩が前に巻く分割キーボードを真上から見た姿勢キーボードが左右に分かれて肩幅に置かれ、両腕が肩からまっすぐ前に伸びている。胸が開く形になる。分割キーボード肩幅のまま置ける胸が開く
真上から見た図。キーボードを離して置けると、腕を内側に寄せなくて済む

一体型のキーボードは、体の正面に1枚。両手をそこへ持っていくには、腕を内側に寄せることになります。その形のまま何時間も打つと、肩が前に巻いて、胸が閉じます。

分割キーボードは、左右を離して置けます。腕を肩からまっすぐ前に出したところに、キーがある。それだけで胸が開いて、呼吸まで深くなりました。

注意

これは私の体感です。体の変わり方は、机や椅子の高さ、もともとの姿勢でも違ってくるはずです。肩こりが必ず良くなる、という話ではありません。

カスタムキーの存在

もうひとつ、手放せなくなったのがカスタムキーです。

左端に並んでいるM1〜M5のマクロキーなどに、好きな操作を割り当てられます。私が入れているのは、こういうものです。

  • スクリーンショット
  • コピー・ペースト系の操作

どちらもよく使う操作です。それが1キーで済む。地味ですが、毎日効いてきます。

設定は、ブラウザで動くKeychron Launcherから行います。

設定はキーボード本体に保存される

キーマップ設定がキーボード本体に保存されることも、魅力の1つです!

つまり、会社のPCに接続して、そのままの設定で使えます。カスタムキーも、このあと書くテンキーも、家で組んだとおりに動く。PC側には何も入れなくていい。

これはKeychronのトラックボールの記事で書いた「設定は本体が持つ」という話と同じです。あの記事では、職場のPCにつなぐとマウスの設定が消えることを不満に書きました。キーボードのほうは、最初からそれが起きません。

補足

公式サイトの案内では、Keychron Launcherで設定するときは有線でつなぐことになっています。ブラウザはChrome・Edge・Operaの最新版が指定されています。スクリーンショットやペーストのショートカットはOSによって違うので、MacとWindowsを行き来する場合は、それぞれに合わせた割り当てが必要です。

テンキーを、擬似的に使う

そして、キーマップ設定でいちばん助かっているのがこれです。

私はテンキーが必要です。数字をまとめて入力する場面がそれなりにあって、上段の数字キーではもどかしい。かといってテンキー付きのフルサイズにすると、横幅が広がってマウスが遠くなります。

そこで、Fnキーを押している間だけ、右手のまわりがテンキーになるように設定しました。

Fnを押している間のテンキー配置右手側のキーが3段のテンキーになる。上段の U・I・O が 7・8・9、中段の J・K・L が 4・5・6、下段の M・カンマ・ピリオドが 1・2・3。右手親指のスペースキーが 0。Fn を押している間(右手側)U7I8O9J4K5L6M1,2.3スペース0
左上の小さい文字がふだんのキー、大きい数字が Fn を押している間の入力
ふだんのキー Fnを押している間
U / I / O 7 / 8 / 9
J / K / L 4 / 5 / 6
M / カンマ / ピリオド 1 / 2 / 3
スペース(右手親指) 0

左下のfnキーを左手で押さえたまま、右手で数字を打ちます。

ホームポジションのJ・K・Lが、そのまま4・5・6になります。右手をほとんど動かさずに、数字が打てます。

キーを1つも増やさずに、テンキーだけ手に入れた状態。場所を取らないコンパクトなボディのまま、テンキー入力ができる。テンキーが必要な私には、これが理想でした。

ただ、やりたかったけどできなかったこともある

キーマップで、ひとつだけ実現できなかったことがあります。

コマンドキーを、短く押したときと長押ししたときで使い分ける設定です。

キー 短く押す 長押し
左コマンド 英字入力に切り替え コマンドキー
右コマンド かな入力に切り替え コマンドキー

英語配列には「英数」「かな」のキーがありません。なので、左右のコマンドキーにその役目も持たせたかった。

キーマップで組もうとしたのですが、できませんでした。

補足

「私が試した範囲ではできなかった」という話です。このキーボードでは絶対にできない、と確かめたわけではありません。

唯一のデメリットは、Bを右手で打てないこと

ここまで褒めてきましたが、キーボードそのもののデメリットもあります。ただし、ひとつだけです。

Bを右手で入力できません。

分割キーボードなので、Bは左側にしかありません。私はずっとBを右手で打っていました。その癖のまま右手の人差し指を伸ばしても、そこにキーがありません。

教科書どおりなら、Bは左手の人差し指で打つキーです。キーボードは何も悪くありません。私の癖の問題です。

すぐに慣れました。

慣れましたが……右で打ちたい……w

補足

自分がBをどちらの手で打っているかは、意識しないと気づきません。分割キーボードを考えている人は、買う前に一度、自分の手を見てみるといいと思います。

値段は、決して高すぎない

税込で4万円台後半。キーボードとしては、安くはありません。

ただ、ほかの分割キーボードも調べてみたところ、似たような金額でした。その中で見れば、決して高すぎる値段ではないと思います。

それに、毎日何時間も触る道具です。肩こりや姿勢に効くのなら、これは健康への投資だと考えました。そういう意味でも、全然買いだと判断しました。

実際に姿勢と疲れ方が変わったので、この判断は合っていたと思っています。

まぁ、気分転換にHHKBを触ることもある

とはいえ、Q11 Ultra 8Kしか触らないわけではありません。

まぁ気分転換にHHKBを触ることもあるんですがw

あちらはあちらで、打っていて気持ちがいい。別の良さです。ふだんはQ11 Ultra 8K、気分を変えたい日はHHKB。この2台で落ち着いています。

テンキーが必要な私には、理想の1台

まとめます。

  • 左右分割で、姿勢が変わって疲れなくなった
  • 無線なので、置き場所を自由に動かせる
  • カスタムキーで、よく使う操作が1キーになった
  • コンパクトなのに、Fnでテンキーが出てくる
  • 設定が本体に保存されるので、会社のPCでもそのまま使える
  • デメリットは、Bを右手で打てないことだけ
  • 心残りは、コマンドキーの短押しと長押しを使い分けられなかったこと

場所を取らないコンパクトなボディで、テンキーも使える。私が欲しかったものが、全部入っていました。

だからこそ、最初の疑問に戻ります。なぜこんなに話題になっていないのか。

同じように情報を探している人に、この記事が届けばうれしいです。