資格を取ること自体に意味はない。でも、努力できることには意味がある

毎日コツコツ自己学習を続けていますが、AIがこれだけ速く進む中で、この努力のしかたで合っているのか不安でした。そんなときに「資格を取ること自体に意味はない」という話を聞いて、これまでの努力が水の泡になったように感じました。でも、そうではありませんでした。資格が示すのは、努力できる人かどうか。そしてAIの時代に努力する人が減るなら、努力を続けられることは個性にも武器にもなる、という話です。

目次
  1. 見られているのは、資格ではなく「やりきったか」
  2. 無駄になったわけではなかった
  3. 疑問を持ちすぎて、動けなくなる
  4. 努力する人が減るなら、続けられることが武器になる
  5. それで、自分はどうするか

毎日コツコツ、ITの自己学習を続けています。資格の勉強をしたり、このブログを書いたり。

ただ、最近はこれからどう努力していけばいいのか、不安になっていました。

AIがこれだけ速く進んでいて、昨日まで人がやっていたことを、今日はAIがやっている。その横で、自分は参考書を開いて勉強している。この努力のしかたは、合っているんだろうか。

そんなときに、ある動画で「資格を取ること自体に意味はない」という話を聞きました。

正直、最初はこれまでの努力が水の泡になったように感じました。

ところが、最後まで聞くと、そうではありませんでした。聞き終わったときには、むしろホッとしていました。その理由を整理してみます。

見られているのは、資格ではなく「やりきったか」

動画で話していたのは、IT企業で人を採用する側にいる方です。以前から、未経験でITを目指す人に、基本情報技術者などの資格をいくつか取ってくるといい、とすすめていたそうです。

そこに、聞き手がこう尋ねます。AIで何でもできるようになってきた今、あの資格の話はどうなったのか、と。

返ってきた答えは、だいたいこういう内容でした。

  • 資格を取っても、それがすぐスキルになるわけではない
  • それでも、取ってくることには意味がある
  • 見たいのは、何の役に立つのかと疑わずに、最後まで勉強しきったかどうか
  • すすめた資格を全部ちゃんと取ってくる人は、100人に1人くらいしかいない

つまり、資格は「頑張れる人かどうか」を見るための目印だった、という話です。

合格証の下に積み重なっているものいちばん上に合格証が1枚のっている。合格証だけではスキルにならない。その下には、下から順に「試験日から逆算して計画した」「毎日つづけた」「最後までやりきった」という3つの段が積み重なっている。見られているのは、この積み重ねのほう。合格証これだけではスキルにならない最後までやりきった毎日つづけた試験日から逆算して計画した見られているのは、こっち
合格証の下に積み重なっているもの(点線は合格証、実線はそこまでの努力)

合格証は紙1枚です。でも、その下には、試験日から逆算して計画を立てて、毎日続けて、最後までやりきった時間が積み重なっている。見られているのは、そっちのほうでした。

もちろん、勉強した中身が無駄という話でもありません。基本情報技術者のような試験で学ぶコンピューターの基礎があるから、AIが何をしたのかを分からないままOKを出さずに済む、という話も出ていました。

無駄になったわけではなかった

私はこれまで、資格をどのようなスキルを持っているかを示すものだと考えていました。どのような資格を持っているのか、イコール、どのようなスキルを持っているのか、という見方です。

だから、資格はすぐスキルにならないと言われたとき、これまでに取った12個ほどの資格にかけた時間が、まるごと無駄になった気がしました。

でも、そうではありませんでした。資格が示すものが、スキルから努力することができる人という形に少し変わるだけです。無駄になったわけではない。そう分かって、ホッとしました。

疑問を持ちすぎて、動けなくなる

個人的にいちばんありがたかったのは、何の役に立つのかと疑わずに努力する、という部分です。

私は逆です。疑問を持ちすぎて行動に移せず、悩む時間のほうが長くなりがちです。

この勉強は意味があるのか。もっといいやり方があるんじゃないか。そうやって考えているあいだ、手は止まっています。

動画でも、やる意味や手段を先に考えて、タイパのいい方法を探している人は多い、という話が出ていました。耳が痛いです。

結果が約束されているからやる、ではない。資格を取れば採用される、という保証があるから取る、でもない。まず目の前のことをやる。順番はそっちが先でした。

ポイント

うまくいっている人は、努力を「努力」と思っていないそうです。できることが増えると途中から楽しくなって、習慣になると無理をしている感覚もなくなる。悩んで止まっているあいだは、その入口にも立てていないということだと受け取りました。

前に書いた記事でも、好きかどうかを点検せずに、ただやる、という話に行き着きました。言い方が違うだけで、同じところを指している気がします。

努力する人が減るなら、続けられることが武器になる

もう1つ、これは嬉しい誤算でした。

動画の終わりのほうで、こんな話が出てきます。

人と違うことがしたい、特別だと思われたい、という人は多い。でも、みんなが努力しない世の中なら、努力するだけで人と違う存在になれる。それなのに、やらない。

私は、目立ちたいわけでも、特別だと思われたいわけでもありません。それでも、この話にはハッとしました。

AIが進むほど、この傾向は強くなるのかもしれません。調べればすぐ答えが出る。頼めば作ってくれる。そうなると、自分で時間をかけて勉強する人は、減っていきそうです。

努力する人が減ると、続けられることが武器になる上の段は、8人のうち6人が努力している場面。続けていても、周りと同じなので当たり前に見える。下の段は、努力しているのが8人のうち1人だけになった場面。やっていることは上の段と同じでも、続けられること自体がその人の個性や武器になる。努力する人が多いとき続けていても当たり前努力する人が減ると続けられることが武器になる
努力する人が減ると、続けられることが武器になる(塗りつぶしは努力している人、点線はしていない人)

不安の正体は、「AIがあるのに、コツコツ勉強して意味があるのか」でした。でも、見方を変えると、AIがあるからこそ、コツコツ続ける人は減っていく。それなら、努力を続けることができるということ自体が、個性にも武器にもなる可能性があります。

やっていることは何も変わらないのに、その価値のほうが上がるかもしれない。これは考えてもいませんでした。

補足

100人に1人という数字は、動画で話していた方の体感で、統計ではありません。努力する人が本当に減っているのかどうかも、私が確かめたわけではないです。あくまで、そういう見方がある、という話として受け取っています。

それで、自分はどうするか

やることは、今までと変わりません。

  1. 引き続き、コツコツ自己学習を続ける
  2. 何の役に立つのかと悩みはじめたら、先に手を動かす
  3. AIまわりの変化は、追い続ける

3つ目は、動画の最後に出てきた話です。資格を取ったからといって、いま世の中がどう変わっているかを追っていない人は要らない、とはっきり言われていました。資格を取れば安心、という話ではないということです。

不安が消えたわけではありません。ただ、今のやり方を続けていい、と思える材料が1つ増えました。

何か新しいことを始めるより、続けていることを続ける。地味ですが、それがいちばん難しくて、だからこそ価値があるのだと思います。同じように「このままでいいのか」と不安になっている人の参考になれば幸いです。