ChatGPTの音声モードを日常で使ってみた。犬の散歩が「考える時間」になった
ChatGPTの音声モードを、犬の散歩中や料理中に使い続けてみました。モニターもキーボードもいらず、ポケットのスマホ1台で、頭に浮かんだことをそのまま話すだけ。いちばんジャーヴィスっぽいと感じたのは、命令できることより「一緒に考えてくれる」ところでした。
アイアンマンに出てくるAI「ジャーヴィス」。あんなAIに、ずっと憧れていました。
ネットを見ると、自分でAIアシスタントを作っている人もいます。ただ、私にはそこまで難しいことはできそうにない。そう思っていました。
前回の記事では、ChatGPTの音声モードなら、特別な設定をしなくても、それっぽい体験ができることを書きました。
補足
前回の記事は無料枠でジャーヴィスっぽくAIを使ってみた!〜非エンジニアでもボタン1つでできました!です。音声モードの始め方は、こちらに書いています。
今回は、その続きです。実際に日常生活の中で使い続けてみて、どうだったのかを書きます。
いちばんジャーヴィスっぽいのは「キャッチボール」だった
使ってみて、いちばん大きかったのは、キーボードで文字を打つよりも、圧倒的に気軽に自分の考えを整理できるようになったことです。
きれいな文章を考えてから話す必要はありません。頭に浮かんでいることを、そのままペラペラ喋っていけばいい。するとChatGPTが、質問を返してくれたり、整理してくれたり、別の視点を出してくれたりします。
私がいちばんジャーヴィスっぽさを感じるのは、音声で命令できることそのものではありません。人と話しているように、キャッチボールしながら一緒に考えられることです。
- 「これについてどう思う?」
- 「他に考えられることある?」
- 「じゃあこっちは?」
- 「それならこうした方がいい?」
こんな感じで、会話を続けていけます。
検索エンジンに何かを入力して、答えを探している感覚とは少し違います。検索ツールというよりも、仕事のパートナーや相談相手と一緒に考えている感じに近い。
ただ1人で考えているというより、誰かと一緒に考えている感覚があります。
犬の散歩が、考えを整理する時間になった
私がChatGPTの音声モードをいちばんよく使っているのは、うちのペキニーズの散歩中です。
以前は、散歩をしているときに、特にブログのことを考えていたわけではありませんでした。本当に、ただ犬を散歩させながら歩いているだけでした。
今は散歩中に、ChatGPTに話しかけることがあります。イヤホンを付けて、スマートフォンはポケットに入れたままです。
- 「次の記事、何を書こうかな」
- 「この前こういうことがあったんだけど、記事にできるかな」
- 「この考えって、どう整理したらいいかな」
するとChatGPTが質問を返してくれるので、それに答えながら話しているうちに、自分でも曖昧だった考えが少しずつ整理されていきます。
机に向かう必要もない。モニターもいらない。キーボードもいらない。パソコンもいらない。
スマートフォン1台だけでいい。極端に言えば、ポケットが1つ埋まるだけです。
ただ散歩していた時間が、そのままブログのアイデアを考えたり、自分の思考を整理したりする時間にもなりました。これは、実際に使ってみてかなり大きな変化でした。
家では少し使いづらいからこそ、散歩中がちょうどいい
音声モードは便利ですが、家族がいる自宅で、ずっとAIと喋っているのは少し恥ずかしいです。
1人でずっとペラペラ喋っているので、家族からすると「1人の世界に入って何をやっているんだ」という感じになるかもしれません。単純に、うるさいと思われる可能性もあります。
そのため、私の場合は犬の散歩中がかなり使いやすいです。
もちろん、道ですれ違った人から「この人、ずっと1人で喋っているな」と思われている可能性はあります。ただ、それを差し引いても、散歩しながら考えを整理できる便利さのほうが大きいです。
補足
私は無料プランで使っています。無料プランは音声で使える量に上限がありますが、犬の散歩くらいの時間なら、私の使い方ではそこまで気になっていません。
料理中のトラブルにも使えた
もう1つ、音声AIが便利だと感じたのが料理中です。
料理をしていると、こんな場面が多くあります。
- 両手が濡れている
- 包丁を持っている
- フライパンを使っている
- スマートフォンを触りたくない
そんなときに何かトラブルが起きると、普通ならいったん手を止めて検索する必要があります。
実際にあったのが、Instagramで見つけたレシピを作っていたときのことです。豆板醤とコチュジャンを間違えて入れてしまいました。
味がおかしくなってしまったので、そのままChatGPTに話しかけました。
Instagramのレシピ通りに作ろうと思ったんだけど、豆板醤とコチュジャンを間違えて入れちゃって、ちょっと今味がおかしくなってるんだけど、なんとかリカバリーする方法を調査してくれない?
こういうとき、検索キーワードを考える必要はありません。状況をそのまま説明すればいい。
すると会話形式で、相談を続けられます。
- 今どういう味になっているのか
- 何を足せば調整できそうか
- この調味料があるなら、こうしてみる
最終的に、完璧とはいかないまでも、ちゃんと食べられる味にはなりました。
手が塞がっていて、すぐに解決策が欲しいとき。こういう状況にも、音声AIはかなり相性がいいと感じました。
まとまっていなくても、話し始められる
「質問する」のではなく「状況をそのまま話せる」
音声モードを使っていて感じるのは、AIに聞くための、きれいな質問文を作らなくていいということです。
料理の失敗でも、「豆板醤とコチュジャンの違いを教えて」と検索するより、「間違えて入れちゃって、今こういう状態なんだけど、どうしたらいい?」と、その場の状況をそのまま説明できます。
ブログについて考えるときも同じです。「ブログ記事の構成を作って」と、最初から明確に依頼する必要はありません。
- 「こういうことを最近考えていてさ」
- 「なんか記事にできそうなんだけど」
- 「でも、うまくまとまらないんだよね」
というところから始めてもいい。
そこからAIが質問をしてくれる。自分が答える。また質問してくれる。そうやって会話を繰り返しているうちに、最終的には記事に使える材料が集まっています。
ここは、普通の検索やテキスト入力だけでは感じにくかった、音声AIの面白さだと思います。
音声だからこそ「考えながら使える」
キーボードで文章を入力するときは、どうしても1度、頭の中で文章を組み立ててから入力しようとしてしまいます。
音声の場合は、それをあまりしなくていい。
「うーん」「なんだろう」「こういう感じかな」「いや、ちょっと違うな」という途中の思考まで含めて、そのまま話せます。
自分の中で答えが決まっていなくても使える。むしろ、答えが決まっていない状態だからこそ、一緒に考えてもらう。これが、私にとってはかなり使いやすいです。
「あ、そういえば」を引き出してくれる
特にブログの記事を考えるときは、自分でも何を書きたいのか、完全には分かっていないことがあります。
そんな状態で会話を始めて、こんなふうに質問されると、
- 「それなら、こういう体験は?」
- 「逆に困ったところは?」
- 「使う前はどうしていた?」
- 「いちばんジャーヴィスっぽいと感じる部分は?」
「ああ、そういえば、こんなこともあったな」と思い出すことがあります。
実は、さっきの料理中のエピソードも、会話をしている途中で思い出したものでした。
つまりAIは、答えを出すだけではありません。自分の中にある材料を引き出してくれる。ここが、使ってみていちばん面白かったところです。
最近、さらに会話が自然になった
以前にも、ChatGPTの音声モードを触ったことはありました。ただ最近は、さらに会話のテンポが良くなり、キャッチボールがかなり自然になったように感じています。
私の印象では、こんなところが変わりました。
- 返答が早くなった
- 会話のテンポが良くなった
- 話の流れを維持したまま、会話しやすくなった
- 人と普通に話しているような感覚が強くなった
以前ChatGPTの音声機能を少し使って、「まあ、こんなものか」と離れてしまった人にも、今の状態は1度試してみてほしいです。
難しいことをしなくても、十分未来っぽい
ChatGPTの音声モードを使ってみて感じたのは、ものすごく高度なことをするための機能というより、日常の中で気軽に「一緒に考えてくれる相手」を持てる機能なのではないか、ということです。
特別なプログラミングもしていない。複雑な自動化もしていない。自作AIを作っているわけでもない。スマートフォンを持って、話しかけているだけです。
それでも、こんなことができます。
- 犬の散歩中に、ブログのアイデアを整理する
- 思いついたことを、その場で深掘りする
- 料理中のトラブルを相談する
- 自分では気づいていなかった考えを、質問によって引き出してもらう
- 仕事のパートナーのように、一緒に考える
アイアンマンのジャーヴィスほど何でもできるわけではありません。それでも、昔想像していたAIとの付き合い方に、少し近づいている感じがします。
特別なことをしなくても、今のAIはここまで日常に入ってきました。私としては、このくらいでも十分に「未来っぽい」です。
そして、難しいことをしていないのに、AIを使いこなしている感じがする。それが、単純に楽しいです。