ChatGPTの音声モードを日常で使ってみた。犬の散歩が「考える時間」になった

ChatGPTの音声モードを、犬の散歩中や料理中に使い続けてみました。モニターもキーボードもいらず、ポケットのスマホ1台で、頭に浮かんだことをそのまま話すだけ。いちばんジャーヴィスっぽいと感じたのは、命令できることより「一緒に考えてくれる」ところでした。

目次
  1. いちばんジャーヴィスっぽいのは「キャッチボール」だった
  2. 犬の散歩が、考えを整理する時間になった
  3. 家では少し使いづらいからこそ、散歩中がちょうどいい
  4. 料理中のトラブルにも使えた
  5. まとまっていなくても、話し始められる
  6. 「質問する」のではなく「状況をそのまま話せる」
  7. 音声だからこそ「考えながら使える」
  8. 「あ、そういえば」を引き出してくれる
  9. 最近、さらに会話が自然になった
  10. 難しいことをしなくても、十分未来っぽい

アイアンマンに出てくるAI「ジャーヴィス」。あんなAIに、ずっと憧れていました。

ネットを見ると、自分でAIアシスタントを作っている人もいます。ただ、私にはそこまで難しいことはできそうにない。そう思っていました。

前回の記事では、ChatGPTの音声モードなら、特別な設定をしなくても、それっぽい体験ができることを書きました。

補足

前回の記事は無料枠でジャーヴィスっぽくAIを使ってみた!〜非エンジニアでもボタン1つでできました!です。音声モードの始め方は、こちらに書いています。

今回は、その続きです。実際に日常生活の中で使い続けてみて、どうだったのかを書きます。

いちばんジャーヴィスっぽいのは「キャッチボール」だった

使ってみて、いちばん大きかったのは、キーボードで文字を打つよりも、圧倒的に気軽に自分の考えを整理できるようになったことです。

きれいな文章を考えてから話す必要はありません。頭に浮かんでいることを、そのままペラペラ喋っていけばいい。するとChatGPTが、質問を返してくれたり、整理してくれたり、別の視点を出してくれたりします。

私がいちばんジャーヴィスっぽさを感じるのは、音声で命令できることそのものではありません。人と話しているように、キャッチボールしながら一緒に考えられることです。

  • 「これについてどう思う?」
  • 「他に考えられることある?」
  • 「じゃあこっちは?」
  • 「それならこうした方がいい?」

こんな感じで、会話を続けていけます。

検索エンジンに何かを入力して、答えを探している感覚とは少し違います。検索ツールというよりも、仕事のパートナーや相談相手と一緒に考えている感じに近い。

ただ1人で考えているというより、誰かと一緒に考えている感覚があります。

犬の散歩が、考えを整理する時間になった

私がChatGPTの音声モードをいちばんよく使っているのは、うちのペキニーズの散歩中です。

以前は、散歩をしているときに、特にブログのことを考えていたわけではありませんでした。本当に、ただ犬を散歩させながら歩いているだけでした。

今は散歩中に、ChatGPTに話しかけることがあります。イヤホンを付けて、スマートフォンはポケットに入れたままです。

  • 「次の記事、何を書こうかな」
  • 「この前こういうことがあったんだけど、記事にできるかな」
  • 「この考えって、どう整理したらいいかな」

するとChatGPTが質問を返してくれるので、それに答えながら話しているうちに、自分でも曖昧だった考えが少しずつ整理されていきます。

机に向かう必要もない。モニターもいらない。キーボードもいらない。パソコンもいらない。

スマートフォン1台だけでいい。極端に言えば、ポケットが1つ埋まるだけです。

机に向かって打つときと、散歩しながら話すときの違い机に向かってAIを使うときは、1. モニターを見て、2. キーボードを使って、3. プロンプトを考えて、4. 文章として入力する、の4つが要る。散歩しながらなら、ポケットのスマホ1台で、頭に浮かんだことをそのまま話すだけ。机に向かうと1モニターを見て2キーボードを使って3プロンプトを考えて4文章として入力する散歩しながらならポケットのスマホ1台浮かんだことを、そのまま話す
机に向かうと4つの手順が要る。散歩中は、スマホに話しかけるだけ

ただ散歩していた時間が、そのままブログのアイデアを考えたり、自分の思考を整理したりする時間にもなりました。これは、実際に使ってみてかなり大きな変化でした。

家では少し使いづらいからこそ、散歩中がちょうどいい

音声モードは便利ですが、家族がいる自宅で、ずっとAIと喋っているのは少し恥ずかしいです。

1人でずっとペラペラ喋っているので、家族からすると「1人の世界に入って何をやっているんだ」という感じになるかもしれません。単純に、うるさいと思われる可能性もあります。

そのため、私の場合は犬の散歩中がかなり使いやすいです。

もちろん、道ですれ違った人から「この人、ずっと1人で喋っているな」と思われている可能性はあります。ただ、それを差し引いても、散歩しながら考えを整理できる便利さのほうが大きいです。

補足

私は無料プランで使っています。無料プランは音声で使える量に上限がありますが、犬の散歩くらいの時間なら、私の使い方ではそこまで気になっていません。

料理中のトラブルにも使えた

もう1つ、音声AIが便利だと感じたのが料理中です。

料理をしていると、こんな場面が多くあります。

  • 両手が濡れている
  • 包丁を持っている
  • フライパンを使っている
  • スマートフォンを触りたくない

そんなときに何かトラブルが起きると、普通ならいったん手を止めて検索する必要があります。

実際にあったのが、Instagramで見つけたレシピを作っていたときのことです。豆板醤とコチュジャンを間違えて入れてしまいました。

味がおかしくなってしまったので、そのままChatGPTに話しかけました。

Instagramのレシピ通りに作ろうと思ったんだけど、豆板醤とコチュジャンを間違えて入れちゃって、ちょっと今味がおかしくなってるんだけど、なんとかリカバリーする方法を調査してくれない?

こういうとき、検索キーワードを考える必要はありません。状況をそのまま説明すればいい。

すると会話形式で、相談を続けられます。

  • 今どういう味になっているのか
  • 何を足せば調整できそうか
  • この調味料があるなら、こうしてみる

最終的に、完璧とはいかないまでも、ちゃんと食べられる味にはなりました。

手が塞がっていて、すぐに解決策が欲しいとき。こういう状況にも、音声AIはかなり相性がいいと感じました。

まとまっていなくても、話し始められる

「質問する」のではなく「状況をそのまま話せる」

音声モードを使っていて感じるのは、AIに聞くための、きれいな質問文を作らなくていいということです。

料理の失敗でも、「豆板醤とコチュジャンの違いを教えて」と検索するより、「間違えて入れちゃって、今こういう状態なんだけど、どうしたらいい?」と、その場の状況をそのまま説明できます。

ブログについて考えるときも同じです。「ブログ記事の構成を作って」と、最初から明確に依頼する必要はありません。

  • 「こういうことを最近考えていてさ」
  • 「なんか記事にできそうなんだけど」
  • 「でも、うまくまとまらないんだよね」

というところから始めてもいい。

そこからAIが質問をしてくれる。自分が答える。また質問してくれる。そうやって会話を繰り返しているうちに、最終的には記事に使える材料が集まっています。

ここは、普通の検索やテキスト入力だけでは感じにくかった、音声AIの面白さだと思います。

音声だからこそ「考えながら使える」

キーボードで文章を入力するときは、どうしても1度、頭の中で文章を組み立ててから入力しようとしてしまいます。

音声の場合は、それをあまりしなくていい。

「うーん」「なんだろう」「こういう感じかな」「いや、ちょっと違うな」という途中の思考まで含めて、そのまま話せます。

自分の中で答えが決まっていなくても使える。むしろ、答えが決まっていない状態だからこそ、一緒に考えてもらう。これが、私にとってはかなり使いやすいです。

「あ、そういえば」を引き出してくれる

特にブログの記事を考えるときは、自分でも何を書きたいのか、完全には分かっていないことがあります。

そんな状態で会話を始めて、こんなふうに質問されると、

  • 「それなら、こういう体験は?」
  • 「逆に困ったところは?」
  • 「使う前はどうしていた?」
  • 「いちばんジャーヴィスっぽいと感じる部分は?」

「ああ、そういえば、こんなこともあったな」と思い出すことがあります。

実は、さっきの料理中のエピソードも、会話をしている途中で思い出したものでした。

つまりAIは、答えを出すだけではありません。自分の中にある材料を引き出してくれる。ここが、使ってみていちばん面白かったところです。

最近、さらに会話が自然になった

以前にも、ChatGPTの音声モードを触ったことはありました。ただ最近は、さらに会話のテンポが良くなり、キャッチボールがかなり自然になったように感じています。

私の印象では、こんなところが変わりました。

  • 返答が早くなった
  • 会話のテンポが良くなった
  • 話の流れを維持したまま、会話しやすくなった
  • 人と普通に話しているような感覚が強くなった

以前ChatGPTの音声機能を少し使って、「まあ、こんなものか」と離れてしまった人にも、今の状態は1度試してみてほしいです。

難しいことをしなくても、十分未来っぽい

ChatGPTの音声モードを使ってみて感じたのは、ものすごく高度なことをするための機能というより、日常の中で気軽に「一緒に考えてくれる相手」を持てる機能なのではないか、ということです。

特別なプログラミングもしていない。複雑な自動化もしていない。自作AIを作っているわけでもない。スマートフォンを持って、話しかけているだけです。

それでも、こんなことができます。

  • 犬の散歩中に、ブログのアイデアを整理する
  • 思いついたことを、その場で深掘りする
  • 料理中のトラブルを相談する
  • 自分では気づいていなかった考えを、質問によって引き出してもらう
  • 仕事のパートナーのように、一緒に考える

アイアンマンのジャーヴィスほど何でもできるわけではありません。それでも、昔想像していたAIとの付き合い方に、少し近づいている感じがします。

特別なことをしなくても、今のAIはここまで日常に入ってきました。私としては、このくらいでも十分に「未来っぽい」です。

そして、難しいことをしていないのに、AIを使いこなしている感じがする。それが、単純に楽しいです。